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インターネットのエロ画像は違法か。

調べてみた。

?その企業は日本企業か。
外国企業が配信するわいせつ画像を取り締まる法律は日本にはない。
が、日本企業が配信している場合、外国のサーバーを経由したとしても、わいせつ図画公然陳列罪(刑法175条)で処罰されるという判断が下級裁判所で下されている。

わいせつ画像? アダルト画像?
平成10年4月に「風営法」の一部を改正、平成11年4月から施行。
これにより、わいせつに至らないアダルト画像を客に見せる行為が、映像送信型性風俗特殊営業として規制されることとなった。
よくエロ画像サイトを見ているときに「映像送信型性風俗営業届出済」と書いてあるアレはこういう意味だったのである。

「法、納得! どっとこむ」より。
http://www.hou-nattoku.com/internet/other2.php

それだけではなく、改正風営法によればプロバイダには無届けの業者のアダルト画像削除の努力が課せられるらしい。果たしてプロバイダは警察に抗うことができるのか、表現の自由に関わる法改正なのではないか、警察は急成長しているインターネット上での利権を狙っているのではないか、などという議論もあるようだ。
そう難しくしなくても、届けりゃいいじゃんとか思うのは自分が馬鹿だからであろう。何を基準にアダルトとするのかとかそのあたりが恣意的になっちゃうといかんのであろう。日本のプロバイダはアダルティなコンテンツについては自主的に削除しているというのが現状だ。
ところで「米国では、プロバイダーはコンテンツに対する責任を問われない。権力者の好きな言葉をあえて借りるなら、それがグローバルスタンダードというものだ」というの意見が記事中にあるのだが、アメリカみたいに自国の金儲けを第一目的に築いた俺流スタンダードをグローバルに押し付ける国を基準にしていると世界的な恥を掻くと思う。このあたりは個々の国の国民性や歴史をよく考えて独自の基準を設けてよい分野だと思うのだが。利権云々はともかくとして。

「シンポ開催「改正風営法で、Web上のアダルト画像へのプロバイダー責任は?」」より
http://ascii24.com/news/i/net/article/1998/07/22/611962-000.html?geta

さらに、インターネットのウェブ・ページ上に提供されたわいせつ画像のホームページにリンクを設定する行為が同罪の幇助となるという判決が出ていた。
?ではそもそもハードディスク上のわいせつ画像データはわいせつ物なのか?
知覚しうる形に容易に顕現されるということで、わいせつ物である。
?インターネットにおける配信がわいせつ図画の公然陳列にあたるか?
「ひとたびWWWサーバコンピュータのディスクアレイにわいせつ画像データが記憶蔵置されれば、その時点で、不特定多数のインターネット利用者が同ディスクアレイの画像データを再生閲覧しうる状態が生じるものと認められるから、右時点をもって、わいせつ物の「公然陳列」がなされたものというべきである。」
パスワード制だったりURLが秘密にされていた場合には公然性を疑えるっぽい。
?モザイク処理された画像もわいせつ画像か
今回の事例では元画像はモザイク処理されていたが特定のモザイク除去ツールによりモザイクを外せることも明示されていたらしく、まーそんなわけでわいせつだ。

で、リンクってまずいの?
この事件のリンク元は、件のモザイク除去ツールの配布元らしいですよダンナ。そういうところが特定のモザイクをかけたわいせつ画像サイトにリンクを貼ってしかも無償でツールの登録コードを贈呈するとまでメールで申し出ており、それは確かに幇助の意志もバッチリですな。
なんだ、フツーのサイトさんがエロ画像サイトさんにリンク貼ってそれが問題になったっていうのとはわけが違うってことだ。

「第76回 プロバイダの法的責任(大阪FLマスクわいせつ画像裁判その1)」より
http://hino.moon.ne.jp/prov76.htm

こうなると今度はわいせつ画像とアダルト画像の違いとは何か? というのがスッゲ気になってくる。
わいせつ
いたずらに性欲を興奮または刺激させ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するもの(最判昭和26年5月10日)
アダルト
「性的好奇心をそそる」(警察庁によるらしい)
…どっちも曖昧でよござんすな。
少なくとも
わいせつ<アダルト
と考えてよいらしい。

でリンクの件。

ドイツの事例ですが(しかもリンク先で犯罪予告をしていてそのへんを知らなかったのは管理人としてどうなのか、みたいな裁判の争点)
リンク先のすべてのホームページに対する恒常的な検査を要求することは、著しく法的安定性を害することになる
という判断が出ている。
ま、ご参考までに(自分もサイト管理人としてどきどきしつつ)。

さて、まとめると
わいせつ画像 刑法によって多方面で禁止 厳しすぎるほど禁止
アダルト画像 風営法により事業者のみ問題 ただで見せてる分には無問題

…なんかこれでいいのかっていう気がしてきたが、そういうことらしい。

なお、最後に下記のページを紹介しておく。こちらのページではインターネット上のわいせつ画像関連の豊富な判例について極めて懐疑的な説明を掲載している。法律を考える、判例を考えるというのはこういうことなのだ、と非常に勉強になった。素人ではまとめられないレベルの多層的な話が、わかりやすい言葉で書かれている。今回の記事は自分のような一般消費者にもわかりやすいように話をかなり簡略化したが、一筋縄ではいかない問題なのだ。

「電脳世界の刑法学 園田寿」
http://sonoda.e-jurist.net/page/situmon.html

?…あと気になるんだけど、すっごいわいせつ(笑)画像をデータで持ってた場合は違法?
刑法上わいせつが問題となるのは公然性非任意性営利性を持っていた場合だそうだ。(電脳世界の刑法学より)
個人で楽しむ分にはなんか問題がなさそうである。(流石にバカバカしくて調べなかったよ)
そんなわけで事業者(営利性)やエロ画像掲示板(無料でも)(公然性)の管理人が取締りの対象になるわけですな。
一般消費者が閲覧したり画像保存したりするのは違法とはならないのかな? 調べてみたらやっぱり問題なさそうだ。

「日本ユニ著作権センター」より
http://www31.ocn.ne.jp/~jucccopyright/qa/qa01-029.html

そんなわけでさらにまとめ
わいせつ画像 アダルト画像
個人で楽しむ分には見るのも所有するのも無問題

…ほんとにいいのかこれで。

しかし、するってぇと
「無修正のエロ本を持っていることを吹聴していたら警察が来て持ってかれた」
というのは、やはり都市伝説なのだろうか。

まあそもそも、女の人にはナマモノついてるわけですしな。
個人利用禁止されたら繁殖できません。

参考
刑法175条
(わいせつ物頒布等)第175条 わいせつな文書、図画その他の物を頒布し、販売し、又は公然と陳列した者は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金若しくは科料に処する。販売の目的でこれらの物を所持した者も、同様とする。
「法庫」より
http://www.houko.com/00/01/M40/045.HTM

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律
総則
第2条 8 この法律において「映像送信型性風俗特殊営業」とは、専ら、性的好奇心をそそるため性的な行為を表す場面又は衣服を脱いだ人の姿態の映像を見せる営業で、電気通信設備を用いてその客に当該映像を伝達すること(放送又は有線放送に該当するものを除く。)により営むものをいう。《追加》平10法55

第3款 映像送信型性風俗特殊営業等の規制等
(長いので略)

「法庫」より
http://www.houko.com/00/01/S23/122.HTM#s4.1.3

関連 風営法の解釈適用基準
http://www.npa.go.jp/safetylife/kankyo/unyoukijun.pdf
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  • Author:ネコタ斑猫
  • オリジナル百物語サイトバー理科室の管理人。サイト訪問者の奇妙な体験から幻想掌編を書き起こし百物語形式で公開している。コワイやフシギがメインのはずがときどきオワライやヘンタイが混じっているのは、好きだから。
    なお、プロフィール画像はへうげものより拝借。

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