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バカ育児脳のこと。

こないだ長野県の松本にあるはかり資料館ってとこいったんすけどー。
はかり資料館だから「重さを比べてみよう! 」とかそういう体験コーナーあって結構子どもも来てたんすよねー。
そこまではいいんすけどー。
庭続きの奥に復元ものの蔵屋敷っつーのがあってですねー。
それがまた、一階は炉を切った茶室、二階は洋間という、非常に珍しい作りの蔵でしてねー。
なかなか感心しながら眺めてたんすよー。
したらほぼ同時期に入ってきた、小学校低学年と中学年くらいの男の子二人がですねー。
他にも見とる人がいるにも関わらず走り周りよって
挙句茶室の襖とかスッパーンスッパーンって感じで開け閉めしよるんですよー。
お父さんがついてたから注意するだろうと思ってはらはらしながら見てたんですけどねー。
なんもいわねぇのなー。
「モーうちのこは好奇心が強いんだからなーハハハ」って感じでバカ育児脳が炸裂してましてねー。
ニッコニッコニッコニッコ見守っとるんですわー。
んであまりの扱いの粗雑さ行動の粗暴さに胃がキーリキリキーリキリしてきた頃にですねー。
クソガキ共が切ってある炉の畳の縁に爪かけてあげようとした段でさすがにプチ切れちまいましてねー。
ひっくい声で
「それは茶室の炉が切ってあるところでなー、中で火が煽せるようになってるんだよー。
畳の縁ってのはなー、踏んじゃいけないくらい繊細なもんだからなー、そういう風に扱うのはやめようなー」
つって言ってやったらですねー。
ガキの方は「ごめんなさい」っていっておとなしくなったんだがなー。
父親の方が
「信じられない、そんなこと言うなんて」ってぽそっといいやがったんですよー。

んで
てめぇはメガネかけたインテリ面してこういうとこにガキ連れてくるくらいの学あるだろうに
茶室での振る舞いすらわかんねーのかよ! って思ったんですけどー
ガキの蛮行を止めるという主目的は果たしたっつーことで素知らぬふりで二階の洋間見物に行ったんすけどねー。

思うに。

はかり資料館、学芸員のお姉さんがイリクチんとこで、
「館内のものはご自由に撮影してくださって大丈夫ですよー」
と仰ってたのに加え、体験コーナーがあったもんだから、
お父さん、何もかもおさわり自由的な感じにおめでたく拡大解釈しちまったのかもしんねーなー
とは思ったんすけどー、
でもやっぱ、
襖スッパーンスッパーンって開け閉めしたり
畳の縁に爪かけて上げようとしたり
あんたそのふるまいを訪ねてった他所様んちでも許すのか、とか思っちまったわけですよー。

その親子が居なくなってから、
学芸員さんに
これこれこういうことがあったので、触って良いのは体験コーナーのものだけですよ、とお知らせするようにした方がよろしいかと思います、といらぬおせっかいを焼いちまったりもしたんすけど、
なんですね、
たといおさわり自由であったとしても、
破壊行為に近い粗暴な振る舞いを見守るのは親の優しさじゃねぇからな。


あ、蔵屋敷のイリクチんとこには当たり前ですが、
中の物にはお手をふれないでください
という断り書きがありましたぜ。

あんまおっきい字じゃなかったけどな。
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ネコタ斑猫

  • Author:ネコタ斑猫
  • オリジナル百物語サイトバー理科室の管理人。本家サイトでは400字×20枚内読み切り短編連載中。死ぬまでに千物語を完成させるのが目標。
    プロフ画像は山田芳裕著「へうげもの」より。古織いいよ古織。
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