個人的な、あまりにも個人的な奇跡の記録

学生の時分見識を広めんとて手当たりしだいに画集を繰っていた頃のこと。
満月を背にした桜の墨画に心を奪われた。
その日本画家の名は松林佳月。

と思っていたのだが
どうやら間違っていたようで
検索してもゆき当たらない。

画集に立ち戻ればよかろうと思うだろうが
図書館に篭ってめぼしいのを片端から繰っていたもんだから
辿るに辿れず。

以来二十年。

私の心からその絵の面影が消えることはなかった。

そして今日。
仕事でオークション画面を見ていたときのこと。

見覚えのある、だがわずかに異なる画家の名前を見つけた。

松林桂月。

ああ、
あなたであったか。

すぐに検索し
私は二十年来の片恋の相手にようやく再会した

今は東京国立近代美術館にあるという。
桜咲く頃に、一度、訪ねてみようと思った。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ネコタ斑猫

  • Author:ネコタ斑猫
  • オリジナル百物語サイトバー理科室の管理人。本家サイトでは400字×20枚内読み切り短編連載中。死ぬまでに千物語を完成させるのが目標。
    プロフ画像は山田芳裕著「へうげもの」より。古織いいよ古織。
検索フォーム
最近の記事
カテゴリ
リンク
最近のコメント
月別アーカイブ
RSSリンク
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

最近のトラックバック