貯金箱を子どもに使わせる是非について

貯金箱というのは金銭を管理するシステムとしては非常に不備である。
以下にその理由を記す。

1 出し入れがしづらい
貯金箱は基本的に
当面使わないお金を保管する
ことを前提としているため、
金銭投入口は硬貨がようやく入る程度に細く作られ、
また取り出し口も開けやすい構造にはなっておらず、
いっそ取り出し口そのものが設けられていないものも多い。
貯金箱の本来の用途からすれば当たり前なのだが、
頻繁に出し入れする「お小遣い」などを保管しようとした場合、
不便なこと極まりない。

2 セキュリティに不安がある
かように出し入れには不便な貯金箱であるが
鍵、暗証番号によるロックなどのセキュリティシステムが必ず備えてあるわけではないため
安全とは言い難い。

3 いくら入っているのかわかりづらい
昨今は
貯蓄額が表示されるもの
特定の額面の貨幣のみを投入することで一定金額を貯蓄することができるもの
硬貨の額面ごとに分別がされるもの
などが販売されているが
一般的な貯金箱においては
投入される貨幣の額面は統一されておらず
その後分別がなされるわけでもないため
開封して集計してみない限り
貯金箱の中にいくら入っているのか
正確なところはわからないというシステムになっている。
これでは金銭管理の仕様がない。

4 紙幣に対する配慮がない
「逆さに振っても硬貨がでない」ぐらいの勢いで設計されているため
非常に紙幣を入れづらい。
小さく畳まないと入れられないなんてのは
よく考えたらほとんどギャグじゃねーか。

かような理由で
子どもの金銭管理教育を行うにあたっては
貯金箱よりも
手提げ金庫
が推奨されることとなる。

検討の結果、我が家では下の製品を導入した。
img55821558.jpg
エーコー カギ+ダイヤル錠タイプ手提金庫【yokoh1001】

なんというか
非常に金庫っぽい金庫
である。
ガワはステンレス。
ダイアルとシリンダー錠の併用なので
暗証番号を自分で漏洩したらアウト! という
人為的なセキュリティリスク意識の向上にも役立つような気がする。
ただし通帳は納まらない、
紙幣も半分に折らねば入らないというミニマルサイズ。
通帳が納まらないのはどうかと思ったが
考えてみたらそういうものは分散管理した方がよろしいので
その点を物理的に教えてくださった当該商品に感謝したい。
硬貨は
10円、50円、100円、500円

それ以外
で分別できるようになっている。
廉価商品なので
耐火性能などはない。
あくまでも
出納とその管理のための金庫
である。

とはいえこれで
送料込みで2142円
というのは
非常に買得であった。

思えば
貯金
が最も推奨されたのは戦時下であった。
民間の資金をかき集めようとした軍部が
小国民からも集金せんと
子供向け雑誌にまで貯金箱の付録を付け
貯まったらそのまま郵便局に持参するよう
大いに喧伝したんである。
さればこそ
なるたけ取り出しづらく
変に「これだけあったら好きなものが買えるや」など考えさせぬ
ブラックボックス的な仕様になることも致し方ないし
何しろ
進め一億火の玉だ時代の偉い人達が民間から金をかき集めるに最も有用と定めたシステムなのだから
目的を預けてのひたぶるな倹約には
素晴らしい威力を発揮するだろう。

だが
「上手なお金の使い方」なんてのを教えるのに
自分が今現在いくら持っておるのか
容易に把握できないシステムから始めるというのも
思えばとても奇妙なことだ。

ブラックボックス的仕様を余儀なくされている貯金箱と
ブラックボックスを可視化するための小遣い帳
という現行の二度手間システムよりも
百円使ったら百円分の嵩が目に見えて減る視認性の高い手提げ金庫
というシンプルなシステムの方が
子どもに金銭のイロハを教えるにあたっては
どう考えても有用である。

以上
子どもの金銭教育の土台として手提げ金庫を推奨する
という話であった。


BREAK LOOSEさま、記事の紹介ありがとうございました。
ネットサーフィン見聞記さま、記事の紹介ありがとうございました。
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非公開コメント

とおりすがりさま

暗証番号があっという間に割り出されてただの箱になっちゃって誰も使ってないってオチです。ぽこぺん。
折角ほめていただいたのに…申し訳ない…。

では!
ネコタ斑猫 拝

No title

TBSの安住紳一郎アナも子どもの時こういう貯金箱愛用してたそうですよ。
さすがですね
プロフィール

ネコタ斑猫

  • Author:ネコタ斑猫
  • オリジナル百物語サイトバー理科室の管理人。本家サイトでは400字×20枚内読み切り短編連載中。死ぬまでに千物語を完成させるのが目標。
    プロフ画像は山田芳裕著「へうげもの」より。古織いいよ古織。
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