とある家庭の禁書目録

我が家の小学校三年生・五年生の子どもたちの手に届かないところに保管してあるマンガを分類してみると以下のようになる(除18禁)。

色々な意味でハイエンドなのでできれば生涯読ませたくないけどお母さんはそのハイエンドさ故に途方もなく愛しているのだよ系
サガノヘルマー「わんぱくtripper
(この漫画家さんにはBLACK BRAINで初めて巡り合った。こんなに脳味噌が食み出ている人というのは見たことがない(いい意味で)。もう大好き。コリドラー未読なのでいつか読みたい。)

まだ世界に絶望してほしくないので読ませないけど早いとこ世界を勉強してほしいのでいつ読ませるかタイミングを見計らってる系
真鍋昌平「闇金ウシジマくん

内臓の他にも色々なものが出過ぎ系
山口貴由「シグルイ

30くらいになってどこかで出会って読めばよかろうなのだ系
手塚治虫「MW

仕事を始めた頃に読むと感動が増すだろうからその頃に読ませたいなぁ系
真刈信二/中山昌亮「オフィス北極星

高校くらいにどこかで出会って読む本だろお母さんが紹介する筋じゃねぇ系
奥瀬サキ「コックリさんが通る

中学くらいに読んで春に目覚めよそして悶えよ系
植芝理一「謎の彼女X
東雲太郎「キミキス」(一巻限定)

はやくこのかっこよさを共有したいがハイエンドなところがあるのでちょっとためらってる系
山口貴由「覚悟のススメ

小学生ごときにこのかっこよさは勿体ないわ系
平野耕太「HELLSING

で、後
久米田康治「さよなら絶望先生
がある。

実はこれ、禁書扱いとしておったのだが、
お母さんコミック発売日に買った一歩と一緒にうっかりオープン書架においてしまう
そのあと忘却放置
すっかり忘れたころにプリントが飛び出ていて目に余ったので上の子の机の引き出しを開けたところ
あたかもエロ本のように隠してある絶望先生を発見
正直驚愕すると同時に
戻しときゃいいのになぜ隠したのかがむらむらと面白くなり
「お前読んだな、なんで隠した」
と質したところ
「だってお母さんが読んじゃダメっていうから」
「ねぇ読んだっていいでしょ、あれ超面白いし、何々君も何々君も読んでるんだよ」
という
狭すぎる世間を引き合いに出されて許可を求められ
なんかこう、そういう理由で許可するという先例を出すわけにもいかないので当座禁書目録から外すことはないということになったのだが。

なんでクメタ先生を小学生に読ませたくないのだろう。
考えてみた。

何しろ連載媒体は少年マガジンである。
少年が読むことを前提とした雑誌なのである。
更に内容においては
あからさまな暴力描写も猥褻描写もなく
作画も整頓されている上に
ひみつシリーズ的な豆知識盛りだくさん!
という
いっそPTA推薦図書になってもおかしくないくらいの良質なマンガなんである。
(大真面目に)

にもかかわらず何ゆえ遠ざけておきたいと思ったのであろうか。

先ず、直観的に頭に浮かんだ理由というのは
「子どもには素直であってほしいから」
などという腐れたPTAのような文言であったのだが、
そんなもん頬ぺた舐めなくても
「この味は! ……… ウソをついてる「味」だぜ……」
ってのがわかるくらい嘘っぽいわけで。

テメェはテメェに何かを誤魔化していやがるなッッッ……!


で、ずっと引っ掛かっていたのだが芳しい進展もないまま(つーかブログネタとしては重要だが生活に関わる案件ではないため半ば放置してた)数か月、わが心の友から非常に久しぶりに電話があって、その際にネタにした挙句序とていま一度考えてみたところようよう考え至ったわけで。

簡単にいうと
「この面白さは小学生には勿体ない」
という、
そんなにも大人げなくそんなにも子どもじみた理屈から、
自分はクメタ先生を禁書目録に入れておったようなのである。

改めて申し上げると、絶望先生からで申し訳ないのだが、クメタ先生はとても好きな作家さんだ。
絶望先生からちょっぴりポロロッカして改蔵も買った(でもコンビニなWIDE版でしかも古本)(クメタ先生からはそういう微妙に粗末な扱いを誘引してしまうダメフェロモンのやうなものが出ているような気がする)(っていうかちゃんと欲しいんだけど結構巻数いってるから置く場所がちょっと)(あ、やっぱり粗末な扱いだ)
そのニュートラルで整理された描線、絵的には描き分けが出来てるのかなんかよくわかんないのにものすごいキャラ立ちしている少女たち、様式美を思わせる展開、大変な量の時事ネタを寿司屋なみに緩急付けまとめ上げるその手腕、そして何よりこなれたあまりいっそ醗酵しちゃったんじゃないかと思われるようなものごとの見方。

大人の知識と経験がなきゃこの面白さはわかんねぇだろ
なんてカッコイイ話でもなきゃ
こんな醗酵したものごとの見方をこんなに小学生の内から知ってしまったら碌な大人にならない
などというダメ子ども思いな話でもない。
こんな面白いもん小学生ごときに読ませられるか! バーカバーカ!
などという
大変子供じみた話
であり、自分はその大人げなさを自覚したくないがためにどうも無意識に回避していたようなのである。

そうとわかれば、まぁ本人読みたがってることだし、四月になって小学校六年生になったら解禁してやろうと思っている。
面白いには違いないからねぇ。

などとという、仔細に検討してみれば何のこたぁない恰も附子のような顛末であったことよ。

まぁ自分ひとりでつらつら考えてよくわからなかった案件というのも、問題の輪郭を他者に明かしてみるだけで自己解決への途が急に開けるなどということがやっぱりあるわけであって。
というわけで長電話につきあってくれたホリイ、ドモアリガトー!


とある家庭の開架目録


どどどの日誌さま、記事の紹介ありがとうございました。
RinRin王国さま、記事の紹介ありがとうございました。
気にな・る・こ・と♪さま、記事の紹介ありがとうございました。
朝目新聞さま、記事の紹介ありがとうございました。
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非公開コメント

カナリヤさま、コメントありがとうございました。

> うちも小3のボウズがいるので
> 漫画の置き場には気を使ってます(〃´o`)=3
そーですよねー。

> 田島昭宇「サイコ」は子が生まれるとわかった瞬間
> 売っぱらいました。
> 内容がアレすぎて。。。
サイコは確かにサイコ過ぎますもんね。
何巻まで読んだかなぁ…雨宮君が死んだっぽいとこまででしょうか。

> 今は「ドラ」と「クレしん」のみ閲覧可能です。
あれはわりとどこから読んでも大丈夫ですものね。
うちもものすごい適当な巻数だけありますわ。
それにしてもドラえもんのコミックはものすごい「すこしふしぎ」感があって
読んでると実に楽しいですね。

> 次候補は「蟲師」ですかねぇ。
蟲師は五年生の上の子のお気に入りです。
アニメよかったですよね!
しかし改めて読むと結構日本的な湿っぽさがありますなぁ、このマンガ。

> 「ベルセルク」は押入れのすみ~っこのほうに
> こっそり収納中です(ーー;)
一巻最初からアレですものね、ベルセルク。
自分はマンガ喫茶で補給してます。
エーリケたんハァハァ。

では!
ネコタ斑猫 拝

はじめまして~

うちも小3のボウズがいるので
漫画の置き場には気を使ってます(〃´o`)=3
田島昭宇「サイコ」は子が生まれるとわかった瞬間
売っぱらいました。
内容がアレすぎて。。。
今は「ドラ」と「クレしん」のみ閲覧可能です。
次候補は「蟲師」ですかねぇ。
「ベルセルク」は押入れのすみ~っこのほうに
こっそり収納中です(ーー;)

鯊さま、コメントありがとうございました。

> 内の姉もDMCは好きだが、子供には見せられないと言っています。 当然ですが・・・
DMCは以前個人ニュースサイト方面でムーブメントが起こった時に買って読みましたが
余りにも品がなさすぎるように思われた
ので手放してしまいました。
痰で負けましたね…。
銀魂でも痰合戦はやってたのにね…。
なんででしょうかね…。

ただ、多少アレゲな作品であっても
自分が伝えたい何かを確実に代わりに伝えてくれる
という確信の持てる作品であれば遠慮会釈なく読ませると思うんですよ。
DMCはそういうのとは別のところで楽しむマンガですよね。
高校生くらいに自力で読めばよかろうなのだァー!
というわけで。

では
ネコタ斑猫 拝

アババさま、コメントありがとうございました。

> 謎彼とHELLSINGと久米田先生を選んだセンスはスゴイ
謎の彼女Xは中学生誰彼捕まえてムリクリ読ませたい、そんな本ですな。
HELLSINGは一応中学解禁を目してます。
実は進め! 聖学電脳研究部の方は開架に置いてあるんですが
食いついてくれません(´・ω・`)
お母さんは部長が大好きなんですけどもね(´・ω・`)
クメタ先生は…あれです、
子どもが「絶望した! 」とか言い出すと
なんかちょっとむかつくかな
という見込みがあってやめてたという、そういう事情も('A`)

> とりあえず今はブラック・ジャックとか読ませてあげて下さい
昔全巻所有してたのをうっぱらっちゃったんで、文庫をこつこつブックオフで買ってます。
実家から漂流教室とってくるのが楽しみでしょーがんないんですよ。
はだしのゲンはやつらわりとフツーに読んでましたからね。
でも
「夜眠れない」とか言い出したらどないしましょか…。

では
ネコタ斑猫 拝

内の姉もDMCは好きだが、子供には見せられないと言っています。 当然ですが・・・

謎彼とHELLSINGと久米田先生を選んだセンスはスゴイ
とりあえず今はブラック・ジャックとか読ませてあげて下さい
プロフィール

ネコタ斑猫

  • Author:ネコタ斑猫
  • オリジナル百物語サイトバー理科室の管理人。本家サイトでは400字×20枚内読み切り短編連載中。死ぬまでに千物語を完成させるのが目標。
    プロフ画像は山田芳裕著「へうげもの」より。古織いいよ古織。
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