2008年11月13日11時29分配信 産経新聞ニュースよりまるっと引用。
スーパー内で女性のあとを40メートルつけ、背後から尻をカメラ付き携帯電話で撮影する行為は卑猥(ひわい)か否か−。北海道迷惑防止条例違反に問われた旭川市の男性自衛官(31)の上告審で最高裁第3小法廷(藤田宙靖裁判長)は、服の上からの撮影でも条例違反になるとの初判断を示し、被告側の上告を棄却する決定をした。1審無罪判決を破棄し、罰金30万円の逆転有罪判決を言い渡した2審札幌高裁判決が確定する。決定は10日付。
同小法廷は条例の中にある「卑猥な言動」という言葉を「社会通念上、性的道義的観念に反する下品でみだらな言語または動作」と初めて定義。その上で「ズボンの上からの撮影も、下品でみだらな動作であることは明らか。撮影されたことを知った被害者を羞恥(しゆうち)させ、不安を覚えさせる」と指摘した。5人の裁判官のうち、田原睦夫裁判官は反対意見を述べた。
田原裁判官は、ズボンをはいた臀部はだれでも見られるとの前提で、臀部を見る行為について、(1)性的興味から見る(2)ラインの美しさを愛でる(3)スポーツ選手の鍛えられた筋肉に見とれる−などと分類。その動機は客観的には認定できないなどとして、見る行為自体に卑猥性はないとした。 撮影についても「一眼レフカメラで近接して撮影するような場合は『卑猥性』が肯定されることもある」としたが、
カメラ付き携帯電話の場合は、撮影していることが分かりにくく、撮影行為自体に卑猥性は認められないとした。

これはつまり
エロい尻
と認識して見るときのまなざしと
美しい尻
と認識して見るときのまなざしとは異なっており
本人がどういう尻と考えて眺めているかなんて第三者にはわからないから窃視行動そのもののみを公衆にとって卑猥と断じるべきではないと、つまりそういうことですね。
更に
カメラ付き携帯で撮影を敢行した場合は、
傍からはメール見てるだけなのか
モバゲーやってるのか
判別しがたいので
「迷惑防止条例」制定の目的たる
「
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為」
には当たらない
つまり
一眼レフ構えて女の尻を追いかけまわすのは盗撮状況があからさまで周囲を困惑させるが
カメラ付き携帯を構えながら女性の後ろをつけまわした挙句エレベーターの後ろにつけて撮影するのは
傍目に盗撮と明らかにわかるわけではないため周囲を困惑させるに至らないのではないか
とご判断なさったのですね。
おっしゃることはほんとうによーくわかります。
本件ではこの行為の違法性の判断の根拠となっているのが
迷惑防止条例
であるという点が大変ムツカシイわけです。
この条例で違法性を判断するとなると、結局のところ
公衆にとって迷惑か否か
というかなり曖昧で測りがたい部分について切り込み分析しなくてはならないわけですからね。
その結果が上記の意見なのであることをお察しいたします。
あくまで
根拠となる法について事件がどのように判断されるべきか
という点のみに忠実に、あなたは意見を述べられたのでしょう。
しかし、これは大変危険な行為です。
何が危険であるか。
盗撮の違法性の根拠となるのが痴漢や強姦のような
軽犯罪法
や
刑法
であれば
違法性の根拠が明快に
犯罪として規定されている要件
となるわけで極めて明快、田原裁判官も苦労せずに済んだことと思います。
が、これが
迷惑防止条例
であるために
曖昧模糊とした
「公衆の迷惑度」
に拠って違法性を量らざるを得ず、
さらには
そもそもこの事件は迷惑防止条例に拠って判断されるべきであったのか
そのあたりにまで踏み込まざるをえなかったのであろうと考えられます。
そしてそのような分析考察に忠実に意見を述べた結果、衆人に
この人は盗撮が悪いと思っていないのだろうか
多分携帯に証拠も残っていたんだろうからここにまでもつれてるんだろうに
延々後つけられて写メ撮られた女の人の不快感がわかってないの?
ていうかこの人はバカなの?
むしろフェチなの?
田代の友だちなの?
というようなマイナスイメージを与えてしまうだろうこともまた想定の範囲内だったろうことは察されます。
しかるに田原裁判官は
変態性欲者の味方
などという根も葉もない汚名を受けるかも知れないことも意に介さず、あくまでも法に照らして妥当かどうかという点のみに留意した意見を述べておられるわけです。

最高裁判所の判例集なんてのを見てると、
私のような一般人が想像するような高度さなどほとんどなく
ものすごく判断しずらいグレーゾーンみたいな案件について
どうしても納得いかないって言ってごねてごねてごねた人を
なんとか納得させようとして苦労してる
そういう形跡がうかがわれます。
最高裁判所の裁判官って、ほんとうに大変なお仕事なんですね('A`)
駄文にゅうすさま、記事の紹介ありがとうございました。
nni's blogさま、記事の紹介ありがとうございました。
あみみさま、記事の紹介ありがとうございました。
コメントの投稿