謹啓mobanamaさま、言葉は余りにも無力でした。

或いは進言の努力を放棄した自分を責めるべきなのかも知れません。

以前私が「こういう店はダメなんだ! 」という記事を書いたのをご記憶でしょうか。あれは「マイナス情報も共有できるようウェブの俎上に載せるべきではないか」とのmobanamaさまのご意見に共感して書いたものでありました。
んが、あの記事がわりと色んなニュースサイトさんに取り上げていただき、さらに件のレストランの掲示板に当該記事への直リンURLが張られるに至って(現在は削除されています)、私は腹を括りました。
少なくともあの記事の書き方であれば検索で見つかることはありません。そうであれば元来あの記事はこのブログをごらんの方また最悪でもニュースサイトさんからお越しになった方の目にしか触れないはずでした。
んが、あのように掲示板に張られては、お店の方は勿論、あの店を愛しているお客様まで不快になられる可能性がありました。
一方で私はあの店の食事やスタッフが好きであり、また行きたいと思っておりました。
そうであれば、この状況を捨て置くわけにはいきません。
そんなわけで、お店に自首しに行ったのでございます。

で、たまたまそこにいたオーナーさんにこれこれこういう記事を書きました、と白状し、色々お話を伺い、謝罪記事を書きます、とお約束したのでございますが。
その際に判明したことが二つ。
まず、記事中でシェフと書いたの、あれは
オーナーさん
の間違いでした。
あと、もう一つ。
オーナーさんはご自分の経営方針を微塵も疑っちゃいない
コーヒーを先にもってきてもらう云々はともかくとして、
客に対し「1000円のランチで500円の紹介料ってのは困る」
と言い放ったことについても、微塵も悪いと思っておられないご様子でした。
もともと件の店はヤフーパーティに登録しており、ある日ヤフーからレストランにも登録しないかとのお電話が来た。無料だということで了承したが紹介料500円ということはヤフーが契約書を送ってこなかったから知らなかった。予約を受けた際に「紹介料500円かかりますがよろしいですか? 」といわれよくわからないがとりあえず了承してお客様ご本人に代わった。いらしたときにあの500円とはどういうことでしょうかと聞いてああいうことがわかった。これは法の目をくぐるような話なのでクレームを入れてヤフーとの契約は切った。
という下りだったそうで('A`)
契約条件や規約はメールで送ってきたと思うんだがなぁ('A`)
他にも
うちはホテルとは全然関係ないただのテナント契約だ、経営は私がやっている(ホテルのサイトにそちらのレストランがばりばりに紹介されてるし朝食提供の契約ぐらいしてると思ったんだけど無関係なのかー)
ホテルからスリッパや浴衣で起こしになるお客様がいらっしゃるけれどもお断りしている(もしも朝食提供の契約をしているなら何らかの配慮かホテル側へのお知らせが必要だと思うけれどもそんな心遣いの余地はなさそーだ)。
神田という土地柄か、煙草をすいながら起こしになるお客様もいらっしゃるけれども、うちは禁煙だということでお断りしている。そのお客様は吸殻をその場に投げ足で踏み消し捨て台詞を吐いて帰られそのことをネットにかかれたことがある。
ここで「禁煙というのはわかります」と申し上げたところ
でもうちは喫茶店じゃないのにあなたがコーヒー先にもってきてくれって言ったのも同じようにうちのシステムわかってなくてやったことだよね? 全く同じだよね。同じことでしょ?

(ランチあとで注文するからコーヒー先に持ってきてくださいとか、ランチはあとで持ってきていただければいいのでコーヒー先に持ってきてくださいととお願いし断られて結局諦めてフツーにランチを頂くことと、禁煙の店に煙草ふかしながら入ろうとして断られて捨て台詞残して立ち去ることは飲食店のオーナーさんにとっては同列の禁則事項のようです。みんな、気をつけようね! )
とか、
ディナーの席で部下をしかりつける上司の方には出て行っていただいている
と、まぁこのように極めて厳密にシニアソムリエとして
「ワインを嗜むための場」
を守るために腐心しておられる様子でした。コーヒーを先に持ってくる云々も
お食事をなさっている方がいる横で食事しないで打ち合わせはおかしい、どうしてもやるなら事前に予約を入れていただいて二時間ほど個室で…。
という話になりました('A`)
件のお店はビジネスホテルの半地下、先も書いたとおりホテルのサイトにもレストランとして紹介されている上に他に喫茶室などないならある程度待ち合わせ打ち合わせにも融通が利くだろうと読んだのだがそれが大間違いであったわけで。
なんというか、
立地を無視したオーナーの敷居の高い脳内設定に従った経営方針
というのが厳然とあり、こりゃランチ高くするとか諸注意を張り紙するとかししてわかりやすく敷居を高くするかもっとセレブな土地に移転でもしない限り(少なくともビジネスホテルのテナントはやめたほうがいいとおもう)とトラブルは今後も頻発するぞ、というのは素人目にも明らかだったのでございます。

で、数日後この件について謝罪もとい訂正記事を書き上げたわけなんですが、見せるの日和ってしもいもした('A`)
なぜなら、オーナーさんとのやりとりを通じ、また記事を書いている過程で、奇跡的にオーナーが件の文章を全て読み終えたところで、たぶん何が伝わることもなく、結果確実になにを変えることもできないだろうという確信が生まれてしまったからでございます('A`)
それで私はとりあえず前記事のシェフをオーナーに訂正した上で
「全て事実であったことを再確認させていただきまして(事実の誤認を一番恐れていた)ありがとうございました。ご不快になられるかも知れませんから原稿についてはご要望があればお見せいたします、またチェックを頂かない限り公開はいたしません、先ずは件の記事についての訂正をさせていただきました」
とメールを送りました。
オーナーさんからは
サイトのご意見ご感想は特に気にしていない
これ以上のご意見は結構です
僕のスタイルに賛同してくれるお客様だけで充分
という旨のお返事を頂きました。

この飲食店経営のせちがらい時代
僕のスタイルに賛同してくれるお客様だけで充分
と言い切る強さはすばらしい。

ほかならぬオーナーのスタイルに賛同してくださるお客様が静かにワインを嗜む場を守るために様々を切り捨てようとした
その過程の口論並びにオーナーの主張こそが 静謐を脅かす所為ではないか
と私なぞは思うのですが
よほど自信がおありでなんでございましょう。

そのメールを受けて、
あーもー何もかもいいや
と全てを放棄してしまった自分なのでございますが。

深い深い心残りがございます。

実は記事に対しさる筋からご意見が参りまして。
やはり件の店のオーナーには問題がある、との切実な体験談でした。
それを受けた私は、非常なる感銘を受けました。
記事は、自分の所感は、間違ってはいなかったのだなぁ、と。
書いたことをこうやって受け止め、そして返してくださる読み手がおられるんだなぁ、と。

そしてそのころは原稿作成中で色々希望がマンマンだったもので、あの店を居心地のよい場所にしたいと思っております、などと前向きなことを書いて返したのですが、結局大儀になってしまい(正直かかわりたくないと思った)、何もしないという結果になってしまいました。

あのオーナーの経営方針が変わる見込みはないし、そうである以上、自分やご意見をくだすった方が想定したように、オーナーのスタイルに賛同しない(あるいはそれと提示されていないために読みきれず賛同しきれない)客の切捨てはこれからも続くでしょう。
彼らを捨て置いてよいのか? 私はその店が地雷的に不快感を味わわせる場所であることを知りながら何の処置もとらなくてよいのか? オーナーにもっと真摯な進言をすべきではなかったか? 或いはウェブ上でのエマージェンシーは?
いずれもオーナーとの今後のやりとりの可能性が失われた以上、既に死んでしまった選択肢です。
それゆえに私はとても苦しいのです。
ご意見をくださった方への申し訳なさ、これから不快な思いをする方がおられるかも知れないのにさしとめる努力をしなかった自分へのふがいなさ…。
難しいものです。

さて、ここまで読んで下すっておわかりかと思いますが、mobanamaさまにあてたtぽいのは半分くらいダミーです。
オーナーにあてるわけにもいかない、将来の顧客にあてるわけにもいかないので、お名前をお借りいたしました。
また折角なので顛末をお知らせしておきたかったというのもございます。
ご了承ください(←迷惑)。

言葉は確かに何かを伝えることができる。
それが何にどう結びつくかは相手次第ではあるけれども、少なくとも何かを伝えることができる。
オーナーと話をし、また記事にご意見を頂き、そんなことを思った一件でございました。


まぁ、そんなわけで、
二回もダメな印象を受ける店はやっぱりダメだったというのが結論です。ハイ。

あとオーナーさんに件の記事を「こういうのって言葉の暴力でしょ? 」「言論の自由ってやつ? 」とかゆわれまして、
自分はあくまでも事実を書いただけ(しかもご自分でそのようなことをしたとお認めになった)
ということをお忘れの模様でした。
「ネットって怖いですねぇ」
と頻りにおっしゃるので
「何もなければ書いたりしませんよ」
と申し上げました('A`)
結局ネットの感想や意見を気にしてないんだかなんだかわかんねぇよ('A`)

あと謝罪記事書くつったら
「あ、雪駄やスリッパの方もお断りしてること書いてください」
とか明るく言われたんですが、契約も結んでないはっきりいってただの客にそんなこと頼むくらいなら張り紙するかサイトに書けばいいと思いますよ。
てか、そんなに客筋悪いとは思わなかったよ…('A`)
多分自分もその悪い客筋の一なんだろうなぁ…('A`)

末筆となりましたが、オーナーと取り違えて記事を書いてしまったシェフにはこの場を借りて心よりお詫び申し上げます。
誤認お許しくださいませ。
すばらしいお食事を、ありがとうございました。
大変おいしゅうございました。

んでは
ネコタ斑猫 拝


駄文にゅうすさま、記事の紹介ありがとうございました。
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山下様、コメントありがとうございました。

「結局、事実ならばと書く人はいるし(もちろん、誰かが不快になる可能性があっても)、スタッフや客がついてきているのだとやり方を変えない(もちろん、誰かが不快になる可能性があっても)オーナーはいるのですね。」
それはそれぞれの価値観なので仕方ないですなぁ。ただ誰かが不快になる可能性ではなく実際に不快になっているわけで、しかもそれが自分ひとりでなく繰り返し起こっていることが判明したためこのような記事を書いたわけです。この記事は
1 mobanamaさんに経過報告
2 ご意見くだすった方に経過報告
3 もしかしたらご覧になってるオーナーに傍からどう見えているか、またこれ以上のトラブルを回避するための方策をお伝えする
という三つが目的です。
件のレストランはワインレストランなのでワインのための環境を整えるのは理解できます。んが、正直レストランの提示している記号がレストランの中身とそぐわないわけです。それゆえのトラブルの頻発であれば、それを回避するための努力がオーナーサイドにも必要なのではないかと。だってこういうことが日常になっているレストランというのは、オーナーにも、スタッフにも、客にも、誰にもいいことはないわけですから。夜はワインのために全身全霊であってもいい、ただサラリーマンの街神田では昼にワインを飲むというのは難しいわけで、そうであればランチは価格どおりもう少し敷居が低くてもいいんでないかと(ワイン的な意味で)。まぁあのオーナーなら遺伝的に肝臓の強いヨーロッパの例を出して「ランチにワインを飲まないなんてだから日本はダメなんだ」とか言い出しそうな勢いですが。

「断固説いてもいいし黙ってもいいですが、中途半端にやってもひとまずはあまり効果はあがらなそうです。どちらも。」 
色々考えた結果ですよってに。ところで効果って何の効果かわからんのですが、もしまた書き込みをなさるんでしたらその際にはよろしければ主語を書き添えてくださるよう心よりお願い申し上げます。

ネコタ斑猫 拝

結局、事実ならばと書く人はいるし(もちろん、誰かが不快になる可能性があっても)、スタッフや客がついてきているのだとやり方を変えない(もちろん、誰かが不快になる可能性があっても)オーナーはいるのですね。
断固説いてもいいし黙ってもいいですが、中途半端にやってもひとまずはあまり効果はあがらなそうです。どちらも。 
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  • Author:ネコタ斑猫
  • オリジナル百物語サイトバー理科室の管理人。本家サイトでは400字×20枚内読み切り短編連載中。死ぬまでに千物語を完成させるのが目標。
    プロフ画像は山田芳裕著「へうげもの」より。古織いいよ古織。
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