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ジャスミンティーに気をつけろ! ―ひと夏の中毒体験―

最初に、自分は今回の症状を診てもらうために病院に行ったことはなく、また当該茶葉の成分について専門機関で分析を行ってもらったわけでもないことをお断りしておく。つまり今回の記事の全ての論拠は状況証拠自身の健康状態への印象のみなのだ。ゆえに今回当該茶葉の商品名ならびにメーカー名を詳らかにはしない。それでもなお、何故この記事を書こうと思ったか、それは、同じような症状に苦しみ、しかもその原因に未だ気づくことのない誰かを扶けるためである。
***
初夏、いやその前から体調を崩し始めていた。
疲れやすい、疲れがとれない。私はこれを、5月になってから立て続けにはいった週末の子どものサッカーチームの付き添いのせいだと考えていた。
が、一月ほど前、つまり7月半ば頃から疲労感は酷くなり、そして7月末頃からは、「ただの夏バテ」とは片付けにくいほどの体の変調に見舞われた。

あえて医学用語を引かず、自分の言葉でそれらを書くと以下のようになる。

酷い胸苦しさ。最悪のときには息を深く吸ったり或いは何もしなくとも不愉快な焦燥のようなものが心臓を包み絞ろうとするような。
胃痛、吐き気、下痢。(酒のせいだと思ってた)
酷い疲労感。全身の倦怠感。最悪のときには昼休み横になって仮眠をとらずにおれないほどだった。
酷い動悸。きっかけはなく襲ってくる。救心を買おうかと悩んだ。
皮膚下を這い回り噴出してくるようないたたまれない不安感。

これらの症状は現在全て消失している。そしてこの原因はおそらく家に作りおきしていたティーバッグのジャスミンティーにあった。

何故私はこれに気づいたか。そして何故私はこれに長く気づかなかったか。

飲み始めたのは、7月半ば、梅雨も明け暑さが本格的になった頃であった。今思えばただの疲労感ではない体調不良はこの頃から始まっていた。ただしこの頃は日に500ミリリットルほどしか飲まなかったため酷くならずにすんだのだと思われる。因みに他は煎茶を飲んでおった。
なお、この頃本格的にジャスミンティーを作り始めて最初に飲んだとき、何かしらの違和感を覚えたことをはっきりと覚えている。何か、金属めいた化学物質の舌触りがしたのだ。体のどこかで警報が鳴ったような気がしたことも覚えている。が、それを踏みこえて何故飲んだのか、それは、いくら中国産が危ないといわれていてもこの茶葉は普通にスーパーで売られているから平気だろうとたかをくくっていたこと、数年続けて飲んでいた茶葉であったこと、ジャスミンティーってこんなもんじゃね? なんて無理に割り切ろうとしたことからである。せっかくの警報を前頭葉で無視してしまい、体には申し訳が立たない気分である。

7月末になると暑さに負けて家ではジャスミンティーしか飲まなくなった。濃い目が好きなので1リットルに2パックを水出し、次のを作るまで茶葉は入れっぱなしというぞんざい製法である。一日におよそ1.5リットルから2リットル飲んでいた。
この頃から本格的な不調が始まった。ブログでも何度も泣きを入れているのだが、夏バテから持ち越してどうにも体調が戻らないものと思っていた。とはいえ夏バテとはいえ胸部圧迫感、動悸に下痢はやりすぎである。が、実はこれには別の原因があると自己診断していた。
なんというか、些細だが重篤なブログ記事に関するトラブルである。
先に書いた「おかしいよね、男の子の百合好きは男性性の否定だなんていわれたことないのに」という記事をさまざまなニュースサイトさんに紹介していただいたのだが、かなり浅薄な内容だったために批判的なコメントを多数頂戴する羽目になった。実は自分は寡聞にして「男の子の百合好きは男性性の否定だってしょっちゅういわれてるよ」ということを知らず、その点についてもうどう取り繕いようもない状況に置かれていることを自覚した途端、身動きが取れなくなった。そのストレスが体に出ているものと勘違いしていたのである。
とはいえ実のところ、自分がそこまで打たれ弱いものとも思っていなかったので訝しくもあったのだが…。
ともかく体調がこうではきちんとコメントを返すどころではない。やむなく出来る限りのお詫び文を出し、その後は息を潜めて沈静を待つことにした。

そんな中で行った子どものサッカー合宿の付き添い、参加当日に発熱しやはり夏風邪かと思ったのだが、意外なことに行った次の日には熱が下がり体がむしろ楽になっていた。が、ここでも自分は「ネットから離れたからストレスが軽減され体調がよくなったのであろう」という誤謬を犯す。
しかし帰ればまたジャスミンティーなわけで、よもや自分が飲んでいる茶の中に何かが含まれているなどとは思っていなかったため、既に沈静し始めているにも関わらず新しく加わるはてブコメントを見ては激しくなる動悸にいたたまれない思いをしていた。

が。
コメント欄もはてブも沈静し、風邪も完全に治ったにも関わらず、純然たる不調とでもいうものは相変わらず続いていた。病気というのではなさそうだった。だが体調は酷い。普段なら早弁して毎昼休みは散策にでかけるほど元気だった自分が二日続けて昼休み横にならないと到底仕事を続けられないほどになっている。倦怠感がぬぐわれない。動悸が酷くて眠ることもできない。

そして金曜日、8月10日のことだ。
職場でちこちこ個人ニュースサイトさんを見回っていた私は、あにゅ〜るさん経由で 野菜ジュースに使われてる野菜に「中国産」が含まれるかメーカーに聞いてみたという記事を見つけ、読み始めた。そしてその文中に、中国産ウーロン茶に含まれる残留農薬の記事へのリンクを発見した。
ウーロン茶にトリアゾホス基準オーバー
このとき、ここで紹介されている
○軽症:   倦怠感・違和感・頭痛・めまい・胸部圧迫感・不安感及び軽度の運動失調などの非特異的症状・嘔気・嘔吐・唾液分泌過多・多量の発汗・下痢・腹痛・軽い縮瞳
という症状のうち、思い当たらなかったのは唾液分泌過多、発汗、縮瞳ぐらいである。
そして飲み始めた時期と発症時期、多く飲み始めた時期と酷くなった時期の整合性、さらにサッカー合宿という「ジャスミンティーを飲まなくなった時期」と症状が軽快した時期とを考え合わせ、どうもこの不調はジャスミンティーに含まれるウーロン茶の残留農薬の中毒症状ではないか、と結論付けるに至った、
ただちに自宅と実家に電話、ジャスミンティーの飲用をやめるよう指示し、帰ってから全てのティーバッグを破棄(正直逆上してた)、国産の伊藤園の麦茶に変えた。これとても有機ではないので農薬は使っておろうが中毒の出るレベルではなかろうと判断してのことである。
結果。
次の日から動悸不安感が軽減し始め、日曜日はまぁ土日の家仕事のためにくたびれて半日ばかり臥せっていたが、本日は大変好調、好調の余りこのクソ暑い中アキバのむだやの新製品を覗いてきたほどである。あほか。急に張り切りすぎじゃ。ところで1時頃アキバの駅前でやってた撮影だかインタビューだかはなんだったんだろう。やたら人だかりができていたのだが。
閑話休題。
というわけで、ここまで読んでくだすった方にはおわかりの通り、ほんとうに、全ては状況証拠と自身の健康状態への印象、そしてブログ記事からの判断にすぎないのである。勢い余って茶葉まで捨ててしまったため証拠も残っていない。が、もしかしたら同じような原因で同じような症状で苦しんでいる人がいるかも知らず、そのような人の扶けになればと思ってこれを書いた。

生きておればストレスはある。が、あなたのその不安感や動悸、胸部圧迫感は、ストレスによるものではなく、れっきとした病状であるのかも知れない。そしてそれは、もしかすると節約と環境のために自家製しているウーロン茶のためかも知れない。病院に行くのもいい。だが残留農薬による軽度の中毒であることを見抜くのは難しいように思われる。だからとりあえず、ウーロン茶を飲むのをやめ、国産のものに切り替えて欲しい。国産だからと言って農薬を使っていないわけではない。だが、少なくともこんな症状に苦しまねばならないほどのレベルの使い方はしていない。日本はありがたいことにそういう油断と甘えとがまだまだ許される国だ。

自分を病ましめるのは自分の愚かさであり、自分を救うのは他人の知である。あれだけ中国産が危ないといわれており、また自身も加工食品や食肉野菜については避け続けていたのに、何故ジャスミンティーだけは容れたのか。ほんとうに阿呆である。
もしあにゅ〜るさんが件の記事へのリンクを張っていてくださらなかったら、そしてYAN−Cさんが当該記事からウーロン茶の残留農薬記事へのリンクを張っていてくださらなかったら、記事を書いてくださっておらなんだら、私は今も原因不明の不調に苦しんで、しまいには臥せっていたかもしらん。
お二方に心より感謝すると共に、ウェブのすばらしさをここに証するものである。

なお、同じようにジャスミンティーを飲んでいた子どもらと実家の父母にはこのような症状は出ていなかったらしい。これが件のジャスミンティーが確かに原因であると言い切ることの出来ないもう一つの要因である。ただ実家の父母も働いておりあまり家で飲み物を飲まないこと、また子どもらは普段からお茶より牛乳を飲めといっていたためにお茶を飲む量が少なくそれゆえに症状が出なかったのではないかと推察される。
また、体質や感受性の差もあると思われる。

おまけ
今回の一件でジョースター卿の気持ちがよくわかりました。毎日盛られる遅効性の毒ってのはこんな感じなんじゃないかなー。許すまじディオ! (そっちかよ! )


RinRin王国さま、記事の紹介ありがとうございました。
気にな・る・こ・と♪ さま、記事の紹介ありがとうございました。
読書記録ChangeLogさま、記事の紹介ありがとうございました。


とをりすがりさま、コメントありがとうございます。

 私もここ何年かほぼ毎日の様に中国茶(緑茶や発酵度の低い青茶、緑茶ベースの花茶がほとんど)を飲んでいますが、そのような体験はないですね。まぁ、買う店は小さい店(それでも昔よりは大きくなった)で、店長は日本人、旦那さんが上海人(親兄弟は今も上海)、出かけて買う時と売る前には試飲を欠かさず、仕入れる店の店頭での扱いが雑になったから取引やめてしばらく緑茶が品薄と言い切りますけどね。
→スーパーのやっすいティーバッグですからねー。ものが違いますよ。こういう時期でこういうものであるからこそきちんとした信頼の置ける店で買うべきなのですよね。。

 それと、中国茶は本当にピンキリで、安いものは色や味をつけた粗悪品や、農薬を意識せずに使っているものも多いそうです(花茶は香付けをしている分、偽装が楽ですし)。逆に、安心して飲めるものは必然的に高くなるようで、小さな個人営業でも200円/10g、大きな会社だと3〜400円/10gは覚悟した方が良いと思います。
→いやー基本的には日本茶がすきなんですよ。でも勉強になります。

 さらに、味に違和感があるものを平気で売る店は、試飲をしていないのが確実なので、そこで買うのは二度としない方が良いかと思います。一時的に良くなることはあるでしょうが、今後も粗悪品をつかまされることが考えられます。
→すいませんスーパーなんで。っていうか、どうしましょうね。

 そうそう、最近ペットボトルの緑茶の宣伝で、良いものは濁っているという感じの宣伝を行っていますが、まともな中国茶で濁ったものを見た記憶がありません。
→お煎茶でもにごったのってあんまないですよね。あれはどうなんでしょうか。っていうかペットボトルのお茶もあまり好きではありません。不経済だし、あんなんで朝の茶事とかいわれて茶道のひとたちはおこんないんでしょうかね。

では、コメントありがとうございました!
ネコタ斑猫 拝
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5件のコメント

[C676] 中国茶はピンキリ

 私もここ何年かほぼ毎日の様に中国茶(緑茶や発酵度の低い青茶、緑茶ベースの花茶がほとんど)を飲んでいますが、そのような体験はないですね。まぁ、買う店は小さい店(それでも昔よりは大きくなった)で、店長は日本人、旦那さんが上海人(親兄弟は今も上海)、出かけて買う時と売る前には試飲を欠かさず、仕入れる店の店頭での扱いが雑になったから取引やめてしばらく緑茶が品薄と言い切りますけどね。

 それと、中国茶は本当にピンキリで、安いものは色や味をつけた粗悪品や、農薬を意識せずに使っているものも多いそうです(花茶は香付けをしている分、偽装が楽ですし)。逆に、安心して飲めるものは必然的に高くなるようで、小さな個人営業でも200円/10g、大きな会社だと3〜400円/10gは覚悟した方が良いと思います。

 さらに、味に違和感があるものを平気で売る店は、試飲をしていないのが確実なので、そこで買うのは二度としない方が良いかと思います。一時的に良くなることはあるでしょうが、今後も粗悪品をつかまされることが考えられます。

 そうそう、最近ペットボトルの緑茶の宣伝で、良いものは濁っているという感じの宣伝を行っていますが、まともな中国茶で濁ったものを見た記憶がありません。
  • 2007-10-15
  • とをりすがり
  • URL
  • 編集

[C536] ひっとさま、コメントありがとうございました

わかります、よーくわかりますよー(泣きながら)。
自分も同じでした。んでも袋開けたばっかりなもんで貧乏根性が出てしもたんですなー。
もったいないは場合によりけりだぁー!
あと、ひっと様が体調を崩されず、たいへんようございました。

お茶はそもそも嗜好品ですからなぁ。効能は化粧品なみにおまけと思ったほうがよろしいかも知れません。とはいえ好きなものも飲めないこんな世の中じゃー! (うる覚え)

では
ネコタ斑猫 拝

[C535] YAN-C さま、コメントありがとうございました

臆面もなく申し上げます。ぶっちゃけあなたさまは生活の恩人です(命の、というと大げさかと慮ってみました)。
プラシーボ効果など考えてみましたが、自身の症状は本当に切実でした。そして今は頗る好調なので(たまに動悸は来ます、ゆるい後遺症かも知れません)、やはり件のジャスミンティーのせいであろうかと。
報道されていないケース、自覚されない不調、そして中国の人たちが今どんな暮らしをしているのか、心から心配です。自身が違和感を覚えたのはほんとうに最初の一杯のみでした。頭がこれを容れると認めてしまった途端、或いは一度口にしてしまった途端、自身の警報システムが沈黙してしまったのを私は体で知っております。
一時QOLという言葉が流行りましたが、中毒症状はQOLをズンドコにします。中国の人たちは逃げ場なくそのような状況にあるのではないか、そう考えると私は恐ろしい。
おっしゃるとおり安心に油断してはいけません。しかし更に愚かしいことに、人の前頭葉は不安を安心に巧みに摩り替えようとすらするのです(お前だー!)。
その欺瞞を剥がすのは他人の知です。それのみです。だから人は常に情報に窓を開いておらねばならぬのだなと痛感しました。
ほんとうに感謝しております。
ありがとうございました。
菓子折りもってお礼にゆきたいほどです。

快気祝!
ネコタ斑猫 拝

[C534] 似たようなことですが

以前コンビニの紙パック1L烏龍茶を飲んだ所
異様な味に思わず吐いてしまいました
(普段紙パックばかり飲んでたのでいつもの味とは違う)
よくみると中国福建省茶葉使用
あきらかに異質ななにかが入ってる味でした
この後、なにか入ってても味で分かる水しか買わなくなりました
お茶は体にいいと言う事が最近では信じられなくなりましたね
  • 2007-08-15
  • ひっと 
  • URL
  • 編集

[C532] こんばんは

拝読させて戴きました。
昨年の8月に農林水産省 農薬中毒の症状と治療法の内容を元にその時期の報道を考えてみたものです。
少しでも皆様のお役に立つことに繋がらないかと思い記事を書いていますが、至らない所だらけだと思っています。
そのような当ブログの記事ですが、少しでもお役に立てたのでしたら嬉しく思います。
今回の内容を読み、発表されていないケースなどの可能性について考えさせられました。
名古屋検閲所での見逃し報道が最近ありましたが、私は実は電話で検閲所に確認をしました。
その時、流通した物の流れはすぐには判明しない場合もあるということが分かりました。
安心は、油断をしていると、不安に変わってしまうことがあるので、注意です。

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  • Author:ネコタ斑猫
  • オリジナル百物語サイトバー理科室の管理人。サイト訪問者の奇妙な体験から幻想掌編を書き起こし百物語形式で公開している。コワイやフシギがメインのはずがときどきオワライやヘンタイが混じっているのは、好きだから。
    なお、プロフィール画像はへうげものより拝借。

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